AWS Intelligent Document Processingとは?

PDFやスキャン文書などの処理を自動化・効率化するツールとして、AWSが提供するIDPサービスに注目が集まっています。機械学習サービスのAmazon Textractなどを組み合わせ、紙やPDFから必要な情報を読み取り、業務システムと連携できるデータ形式に変換可能です。

この記事では、本サービスの機能概要から仕様、料金、会社情報まで、導入検討に必要な情報をまとめてご紹介します。

AWS Intelligent Document Processing
の特徴

AWS Intelligent Document Processing
引用元:AWS公式HP
https://aws.amazon.com/jp/what-is/intelligent-document-processing/

紙やPDF、画像などの非構造化文書からAIが文字や項目を読み取り、構造化データへ変換するIDPツールです。文字を読み取るOCR、画像のレイアウトを認識するコンピュータビジョン、言葉を解析する自然言語処理、機械学習などを組み合わせ、各種帳票から必要な情報を抽出します。

AWS Intelligent Document Processing
が選ばれる理由

用途に応じてAPIを
自由に組み合わせ可能

ドキュメントからデータを自動的に抽出するAmazon Textractをはじめ、豊富なAIサービスを用途に合わせてシステムに組み込める点が強みです。単なるテキスト検出にとどまらず、抽出したい情報や書類の種類に応じて必要なAPIを選んで実装できます。

信頼度スコアによる
確認作業のピンポイント化

経理部門などで、請求書や領収書から請求日や取引先名、金額、支払期日などの項目を抽出し、会計システムへのデータ登録を効率化できます。信頼度スコアは抽出した項目ごとに、AIがどの程度正しいと判断しているかを0~100の数値で示すものです。

公式サイトでは、手書きメモの文書化であれば50%程度、財務に関わる項目は90%以上を目安に、閾値を下回った項目だけ人が確認する運用が推奨されています。全項目を目視するのではなく、スコアの低い項目だけを確認する運用を構築しやすく、確認作業の負担を抑える上で効果的です。

参照元:AWS公式HP
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/textract/latest/dg/textract-best-practices.html
2026年6月調査時点。

AWS Intelligent Document Processing
が適している企業

すでにAWSのインフラ基盤を利用している企業や、自社で開発・カスタマイズを行う技術リソースがある企業に適しています。従量課金制のためスモールスタートでの検証がしやすく、請求書や領収書、免許証といった書類の種別ごとに専用のAPIを選定してシステムを構築したい場合に力を発揮するでしょう。

必見
【各部門】
おすすめの
インテリジェント
ドキュメント処理を調査

インテリジェントドキュメント処理は業界を問わず使える一方、文書の種類や抽出項目、連携先システムは部門ごとに大きく異なります。重要なのは「自部門の文書処理のボトルネックを解消できるか」
本メディアでは、法務・経理・調達といった部門別におすすめの製品を調査。現場だけでなく経営に与えるメリットまで紹介しています。

AWS Intelligent Document Processing
の仕様

項目内容
対応文書請求書・領収書・本人確認書類・融資関連文書・フォーム・表など
処理機能OCR(文字検出)、フォーム/表抽出、クエリによる項目抽出、請求書・領収書処理、本人確認書類処理、信頼度スコア・座標情報の取得
出力形式API経由でのテキスト・項目データ(JSON形式)
導入形態クラウド/API(AWSマネジメントコンソール、API、CLI、SDK)
セキュリティIAMによるアクセス制御、S3/KMSによる暗号化、TLS通信、VPCエンドポイント対応
多言語対応英語・スペイン語・イタリア語・ポルトガル語・フランス語・ドイツ語(日本語対応は未確認)
連携AWS SDK・APIを介した他システムとの連携

AWS Intelligent Document Processingが対応する主な仕様は上記の通りです。処理可能なページ数や対応言語の詳細は、公式ページまたはサポート窓口へお問い合わせください。

参照元:AWS公式HP
https://aws.amazon.com/jp/textract/faqs/
2026年6月調査時点。
参照元:AWS公式HP
https://aws.amazon.com/jp/what-is/intelligent-document-processing/
2026年6月調査時点。

AWS Intelligent Document Processing
の料金

初期費用公式HPに記載なし
月額費用固定額なし
(処理したページ数に応じた
従量課金)

料金は処理したページ数や利用するAPIの種類によって異なり、利用した分だけ料金が発生する従量課金制です。新規利用者向けには3か月間の無料利用枠(Detect Document Text APIで月1,000ページなど)が用意されており、導入前に機能を試せる環境が整っています。

参照元:AWS公式HP
https://aws.amazon.com/jp/textract/pricing/
2026年6月調査時点。
まとめ
用途に応じて構築できる
柔軟な文書処理サービス

AWSの基盤を活用し、Amazon Textractなどの個別サービスを組み合わせて構築する柔軟なIDPサービスです。紙やPDFの文書から必要な情報を抽出し、業務システムとのデータ連携までをサポートします。すでにAWSの環境を構築している企業であれば導入のハードルが低く、処理したページ数に応じた料金体系のため、スモールスタートで検証を進める際にも役立つでしょう。

AWS Intelligent Document Processing
の会社情報

AWS
引用元:AWS公式HP
https://aws.amazon.com/jp/what-is/intelligent-document-processing/
会社名アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
所在地東京都品川区上大崎3-1-1 目黒セントラルスクエア
設立公式HPに記載なし
電話番号公式HPに記載なし
公式HPhttps://aws.amazon.com/jp/what-is/intelligent-document-processing/
TOP PICKS
【部門別】
インテリジェントドキュメント処理おすすめ3選

ここでは、法務・経理・調達それぞれの部門向けにおすすめのインテリジェントドキュメント処理ツールをご紹介。日本法人を持つメーカーの中から、各部門の文書処理に活用しやすい製品を調査しました。

契約書・NDAなどを扱う 法務部門向け
コンピーディーエフ エーアイ ComPDF AI Kdan Japan
ComPDF AI
引用元:ComPDF AIのLP
(https://www.landingpage-synergy.com/pZuYzwE8/)
こんな企業におすすめ

過去の契約書をナレッジとして活用できておらず、毎回ゼロからレビューしている

おすすめの理由
PDFを構造化しレビュー工数を削減

PDFを条項・金額などの項目単位で構造化データに変換し、標準的なOCRの枠を超えて文脈を正しく理解。全文を人がレビューするやり方から「AIが絞り込み→人が最終判断」のフローへ切り替え、工数を削減可能。

外部学習リスクなく契約書チェック

データは外部AIの学習に使われる心配がなく、専用ナレッジに蓄積。自社データだけを対象に、AIが全契約を横断照合し、「違約金が相場より高い」などのリスクを自動特定。1件ずつ開いて確認する作業がなくなる

                                       
請求書・領収書などを扱う 経理部門向け
アビー ヴァンテージ ABBYY Vantage ABBYY
ABBYY Vantage
引用元:ABBYY VantageHP
https://www.abbyy.com/vantage/
こんな企業におすすめ

月末・期末に処理が集中し、担当者の残業が常態化している

おすすめの理由
学習済みAIだから導入後すぐ使える

日本語の請求書に対応した事前学習済みAIモデルを搭載しており、テンプレート設定やAIの個別トレーニングは不要。導入直後から活用しやすく、請求書が集中する月末・期末でもスムーズに処理。

ERPとの標準連携で登録までカバー

RPAツールやSAP・OracleなどERPとの連携機能を標準搭載。連携環境を一から構築する負担を抑えながら、抽出した請求書データを社内システムへそのまま自動登録できる。

                   
見積書・発注書などを扱う 調達部門向け
ドキュメント オートメーション Document Automation Automation Anywhere
Document Automation
引用元:Document AutomationHP
https://www.automationanywhere.com/jp/products/document-automation
こんな企業におすすめ

品番や備考欄の特殊条件が書類によって異なり、人が読み解く手間が発生している

おすすめの理由
書類ごとの配置に左右されず抽出

独自開発AIにより「この位置に品番がある」といった固定パターンに依存せず、帳票内の品番や特殊条件などを抽出。取引先ごとに形式が異なる書類でも、項目の位置や表記ゆれに対応しやすい。

サプライヤー追加の設定作業を削減

レイアウトをテンプレートなしで視覚的に理解できるコンピュータビジョンにより、新しい帳票でも再学習・調整なしで処理を開始。サプライヤーが増えるたびに設定をやり直す運用負荷を軽減。